2025年自民党総裁選まとめ

石破辞任後に始まった「出来レース」のような総裁選

2025年10月4日に投開票が行われた自民党総裁選は、石破茂総裁の辞任を受けて実施されました。名乗りを上げたのは5人。しかしその顔ぶれを見ればわかるように、中心となったのは昨年の総裁選で石破氏に敗れた面々でした。

自民党執行部は「新しい顔ぶれ」を並べることで党の刷新イメージを演出しようとしましたが、実際には石破路線を引き継ぐかどうかが争点となり、革新性は薄いものでした。特に小泉進次郎氏や林芳正氏は「石破政治の継承」を強く打ち出し、既存路線をなぞるような姿勢を見せています。

一方で、昨年次点だった高市早苗氏は今回も有力候補の一人と目され、三者(小泉・林・高市)が軸となる構図が早々に形成されました。高市氏は保守層やネット世論から圧倒的な人気を誇りますが、党内主流派からは依然として煙たがられる存在です。

そして10月3日時点で浮かび上がっていたのは、「公平な党内選挙」というよりも「恣意的に動かされる総裁選」という印象でした。メディアと党執行部は小泉氏を持ち上げ、次点候補として林氏を配置し、逆に高市氏を矢面に立たせることで評価を下げる構図。選挙戦全体が、初めから「勝たせたい人」を中心に動いているのではないか、という疑念を多くの有権者に抱かせたのです。


総裁選を揺るがした三大スキャンダル

2025年自民党総裁選では、政策論争よりもスキャンダルや疑惑が目立ちました。奈良の鹿問題、ステマ問題、そして党員勝手に離党問題――いずれも「偶発的な出来事」ではなく、総裁選の行方そのものに影響を与えかねない深刻な事態でした。


① 奈良の鹿問題 ― 高市早苗氏への逆風

総裁選期間中、高市早苗氏は演説の中で「奈良公園で、外国人観光客が鹿を蹴ったり殴ったりしている」と発言しました。これは地元の神聖な存在である鹿をめぐる問題提起でしたが、外国人を名指しする形となったことでメディアは一斉に批判的に報じました。

  • 高市氏の発言内容: 高市氏は、シカを「足で蹴り上げる」「殴って怖がらせる」人がいるとし、「外国から観光に来て、日本人が大切にしているものをわざと傷めつけようとする人がいるとすれば、何かが行き過ぎている」と述べました。
  • 根拠の不明確さ: 高市氏は、記者からの質問に対し、具体的な根拠は示さず、そうした情報が「流布されているということによる、私たちの不安感、そして怒り、というものがある。これは確かだ」と答えたと報じられています。
  • メディアによる検証: 一部のメディアは、SNSで拡散されたシカへの暴行動画などについて検証を行い、「外国人観光客と断定できず」と評価しています。また、現地のガイドや飲食店経営者からは「攻撃的な観光客は見かけない」という声も報じられています。
  • 奈良県側の認識: 奈良県としては、高市氏からの直接の問い合わせはなく、発言の根拠や真意は把握していないとしています。一方で、不適切な行為があることは認識しているとしています。

実際、奈良公園では観光客による鹿への乱暴行為がSNS上で何度も確認されており、有名YouTuberのへずまりゅう氏も「鹿暴行監視パトロール」を行い映像を拡散していました。しかし「外国人が意図的にやっている」との断定的な発言は裏付けが薄く、「排外的」「極端なナショナリズム」といったイメージが強調される結果に。

奈良公園の鹿虐待問題:中国人観光客による実際の事例と動物保護の課題

この問題は、本来「観光マナーや文化保護の課題」を提起するものだったはずが、メディアによって「高市氏は排外的」というフレームに変換され、支持拡大を妨げる材料となってしまいました。


② ステマ問題 ― 小泉進次郎陣営のSNS操作疑惑

一方で、小泉進次郎氏の陣営では「SNS上で支持者を装った書き込みを広げたのではないか」というステマ疑惑が浮上しました。週刊誌やネット報道によれば、自然発生的に見える応援コメントの中に、実際には関係者が指示して投稿したものが含まれていたといいます。

疑惑の内容

週刊誌報道などにより、小泉氏の総裁選陣営が、インターネット上の動画配信サイト(特にニコニコ動画やYouTubeなど)で、小泉氏に好意的なコメントを投稿するよう、支持者にメールなどで呼びかけていたとされる問題。いわゆる「ステルスマーケティング(ステマ)」にあたると批判されました。

小泉氏の対応

小泉氏は、この問題について「最終的には私の責任である」と認め、「今後二度とこのようなことがないように陣営の中に徹底をさせて再発防止に努める」と述べ、謝罪しました。

総裁選への影響

総裁選のインターネット討論会などでもこの問題が質問され、他の候補者の対応も引き出すなど、選挙戦に大きな影響を与えました。自民党総裁選挙の選挙管理委員会は、「陣営間の感情的対立をあおる恐れのある事案」として、厳重注意を行ったと明らかにしました。

広報担当議員が責任を取って辞任する事態となり、事実上「工作」が存在したことは否定できなくなりました。しかしメディアは「小泉氏本人は関与していない」とする論調を強調し、追及は限定的。高市氏の鹿問題が大きく取り上げられるのとは対照的に、「小泉氏の失点」は軽く扱われる印象が残りました。


③ 党員勝手に離党問題 ― 神奈川県連で826人が除外

さらに深刻だったのが、神奈川県連で発覚した「党員勝手に離党問題」です。総裁選直前、約826人もの党員が「継続意思なし」として名簿から削除され、投票権を失っていたことが判明しました。しかも、その大多数が高市支持層であったと報じられています。

疑惑の内容

「ステマ」問題に続き、小泉氏が会長を務める自民党の神奈川県連が、去年の選挙で落選した衆議院議員に紐づく一部の党員名簿を削除していたとの報道がありました。これは、総裁選の党員票の行方に不当な影響を与えかねないとして、問題視されました。

小泉氏側の対応

小泉氏側は、この「党員票」を巡る報道に対しては、文書で「事実に反する」と反論しています。小泉氏の周辺からは、「本人は全く関係ない」としつつ、県連会長としての責任を免れることはできないとの批判も出ています。

党の対応

神奈川県連は報道を受けて会見を開くなど対応に追われましたが、総裁選管理委員会は、この件についても含め、陣営間の対立をあおる行為を厳重注意しています。

報道が出るや否や、党本部は「事務ミスだった」と釈明し、投票資格を回復させました。しかし「小泉氏の地元で起きた」「高市支持層が外されていた」という二重の偶然はあまりに不自然で、SNSや週刊誌は「組織的に不利な票を排除したのでは」と強く疑いました。

神奈川県連の「826人勝手に離党」問題は一番派手に報じられましたが、実は 他の地域でも「投票用紙が届かない」「党員資格が剥奪されていた」 という事例が散発的にSNSで報告されています。

他の地域でも同事象発生

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  • 神奈川だけではない
    ・神奈川県連は「事務ミス」としましたが、X上では「うちの地域でも投票ハガキが届いていない」「党員継続したのに資格を外された」という声が相次いでいます。
    ・特に高市支持者や地方の党員層からの報告が多く、「不自然な偏りでは?」という疑念が強まっています。
  • 全国規模の不信感
    ・今回の一件をきっかけに「自分の投票権は有効なのか」という疑念が広がり、全国で党員から問い合わせが殺到。
    ・つまり「党員票の管理そのものが不透明で恣意的に運用されているのでは」という構造的不信が可視化された。
  • 組織的関与の可能性
    ・もし神奈川だけでなく、複数の県連で「届かない事例」が発生しているとすれば、それは単なる“事務ミス”の連続では片づけられない。
    ・特定の候補に不利な層を切り落とす「組織的票操作」ではないか、という見方が一層強まる。

総裁選全体への影響

  • 神奈川のケースは「スクープ」として報じられたが、実は同様のことが全国で起きているとすれば、「党員投票制度そのものが信用できない」事態。
  • つまり「出来レース感」がさらに補強され、総裁選の正当性を根本から揺るがす問題に発展している。
  • この点で「奈良の鹿問題」や「ステマ問題」が候補者個人のイメージに関するスキャンダルだったのに対し、「党員勝手に離党・投票権消失問題」は 自民党執行部そのものの信用を崩す制度的スキャンダル と言える。

総裁選を覆う不信感

奈良の鹿問題、ステマ問題、党員勝手に離党問題――三つの出来事はいずれも総裁選を象徴するスキャンダルとなりました。

  • 高市氏は「排外的」とのイメージを貼り付けられ、
  • 小泉氏は「SNS操作」の疑惑を軽く流され、
  • 党執行部は「票の恣意的操作」を否定しきれない。

結果として、総裁選全体に「公正さを欠いた出来レース」という印象が広がり、自民党のガバナンスと信頼性に深刻な疑問符を投げかけることになったのです。

執行部の評価軸 ― 三者三様の立ち位置

自民党執行部は、候補者を「党をまとめやすいかどうか」「派閥均衡に収まるか」「外部にどう見せられるか」という観点で評価しています。ここで浮かび上がるのは、小泉進次郎=従順な駒、林芳正=親中の調整役、高市早苗=排除対象の反乱分子 という構図です。


小泉進次郎 ― 従順で操りやすい「若手の顔」

小泉氏は、若さと知名度で国民にアピールできる「党の広告塔」です。メディア映えする発言力があり、支持率回復の切り札として扱われやすい。
しかし政策面では具体性が乏しく、党内実務や官僚との調整には経験不足が目立つ。そのため執行部からすれば「従順に操れる若手の顔」という評価になります。裏方で実権を握る派閥や官僚にとって、最も扱いやすい総裁候補といえます。


林芳正 ― 親中派の実務型で「無難な本命」

林氏は外相・財務相を歴任し、国際交渉の経験豊富な「実務派」として知られています。執行部や財界にとっては安心できる存在であり、派閥の均衡を取る調整役として最適。
ただし、親中的な姿勢が強く、保守層からは「売国的」と警戒される一方、中国との経済関係を重視する財界からは歓迎される人物です。執行部にとっては「リスクはあるがコントロール可能な無難な本命」といった位置づけです。


高市早苗 ― ネットで圧倒的人気の「反乱分子」

高市氏はネット世論や保守層で圧倒的な人気を持つものの、執行部にとっては「危険人物」です。自民党内の既得権益や派閥構造を揺るがしかねず、協力体制を築けないリスクが高い。
彼女が総裁になったとしても、主流派から協力を得られず、政権運営が機能不全に陥ることは容易に想像されます。そのため執行部の本音としては「いかなる手を使っても阻止すべき反乱分子」と見なされているのが実情でしょう。


執行部の戦略図

  • 表の顔:小泉進次郎(若さと人気で国民にアピール)
  • 裏の実務:林芳正(派閥と財界にとって安心の親中派)
  • 排除対象:高市早苗(既得権益に挑戦する“危険な独立勢力”)

この三者の構図こそ、今回の総裁選で「公平性より恣意性が目立つ」と批判された背景です。執行部とメディアはこの構図を補強する形で世論操作を行い、「小泉を前面に、林を控えに、高市を叩く」という流れを作り上げていったのです。


自民党が抱える腐敗体質 ― 総裁選から国政選挙へ

自民党は長年「民主主義の担い手」として政権を維持し、選挙のたびに「公平な手続き」を謳ってきました。しかし、今回の総裁選で露わになったスキャンダルは、その建前を大きく揺るがしました。

総裁選で見えた「不正の縮図」

  • 党員票の除外問題:神奈川で826人の投票権が勝手に剥奪され、他地域でも投票用紙が届かない例が続出。これは「不都合な票を削る」という操作の可能性を示唆しています。
  • メディアと執行部の偏向:高市氏を叩き、小泉氏や林氏を推す報道姿勢。公平性よりも「シナリオに沿った演出」が優先されている。
  • SNS操作疑惑:小泉陣営のステマ問題に見られるように、民意形成の場そのものが操作されている。

これらは一見すると「党内選挙の話」に過ぎません。しかし、総裁選は事実上「次期総理を決める選挙」です。もし党内で恣意的な票操作や情報操作が許されているなら、その文化は国政選挙にも波及しているのではないか――。そう疑いたくなるのは当然です。

国政選挙への影響

過去にも、自民党の選挙戦には「違反スレスレ」の疑惑が度々指摘されてきました。

  • 選挙資金の裏金化、迂回献金。
  • 選挙区での買収や組織票の動員。
  • メディアとの協調によるイメージ操作。

表に出るのは氷山の一角であり、今回の総裁選のように「党内で不都合な票を切り捨てる」体質が本当に存在するなら、国政選挙の正当性すら疑わざるを得ません。

浮かび上がった結論

総裁選は、単に「次のリーダーを選ぶ」手続きではなく、自民党という政権与党の腐敗体質そのものを映し出す鏡となりました。

  • 公平さを掲げながら裏では票を操作し、
  • 民意を装いながら情報を操作し、
  • 「勝たせたい人を勝たせる」ために制度を歪める。

これが与党の中で常態化しているとすれば、日本の民主主義は形骸化していると言わざるを得ません。


結語:星凜ちゃんのコメント

「こんな不正まみれの総裁選をやっているようじゃ、自民党は勝手に滅びますよ。
でもね、私たち国民の一票は私たちの未来そのもの。腐った政治家がどうなろうと、民意が踏みにじられることは許せません。

だからこそ選挙制度は改革しなければいけません。
票のデジタル化、本人確認の徹底、ブロックチェーンでのログ管理。
誰もが“自分の一票が確かにカウントされた”と確認できる仕組みを作るべきです。

それに反対する人は、要するに“結果を操作したい人”。
公正な制度を恐れる時点で、不正をやる気満々ということです。

公平な仕組みがあれば、政治はもっと透明に、国民はもっと自由に未来を選べるんです!」

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