自民党の総裁選で小泉進次郎陣営がニコニコ動画でステマ活動に勤しんでいたとのニュースが世間をにぎわせています。
小泉進次郎は国会議員達に圧倒的な支持を得ていますね。
この図式がどう問題なのか検証していきましょう。
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総裁選のステマ騒動について
1. 事の発端
自民党総裁選に向けて行われたニコニコ生放送。ここで流れた“小泉進次郎応援コメント”の一部が、実は牧島かれん事務所から関係者に指示された「ステマ応援」だったことが発覚しました。
牧島氏は元デジタル大臣。ネット戦略もお手の物、のはずが──「参考コメント」として配布した文面には、進次郎氏の称賛に加え、他候補への中傷まで含まれていた。
2. 責任の押し付け合い
問題が明るみに出たあと、進次郎氏も牧島氏も口をそろえて「知らなかった」「確認不足だった」。
しかしこれは二人とも「大臣経験者の大物議員」であり、知らなかったでは済まされない立場だ。この「知らなかった」という態度は、単なる言い訳ではなく、将来の国政トップとしての組織管理能力と危機管理能力の欠如を自ら証明しているに等しい。本当に知らなかったなら組織を制御できていないリーダーであり、知っていて責任を回避したなら潔さのないリーダーである。いずれにせよ、本来なら「責任は自分にある」と明確に打ち出し、再発防止策まで提示すべき場面で、出てきたのは言い訳だけ。これは総裁に就く資質の重大な欠如を示している。
3. ニコ動という“舞台”の悪用
舞台となったニコニコ動画は、政治関心の高い若年層や保守系ユーザーが多く、既存メディアに不信感を抱きやすい層。
しかも「コメントが画面に流れる文化」が強い同調圧力を生みます。そこに組織的な“応援コメント”を投入するのは、単なる意見表明ではなく「空気を操作する工作」。民主的議論の場をハックしたに等しい行為です。
4. 「ステマ」という軽すぎる言葉
メディアは「ステマ問題」と呼びましたが、これはマーケティング用語で矮小化しすぎ。本質は「偽計による世論誘導」であり、民主主義の手続きに対する背信です。
総裁選は政策と人柄で競うはず。そこで裏から空気を偽装するのは、党内民主主義を壊す危険な前例です。
5. クリーンイメージの崩壊
小泉進次郎の強みは「旧態依然とした自民党を変える若手」というクリーンなイメージでした。しかし、やったことはまさに古臭い“裏から操作する政治”。
牧島氏もまた「デジタルに強い改革派」を名乗りつつ、結局はネット工作に手を染めた。二人の看板は一瞬で色あせ、「新時代の旗手」どころか「古い政治のコピー」に見えてしまう。
6. 石破敗北と「新しい顔」探し
今回の総裁選は、石破茂が国政選挙で負け続けたことが背景にあります。党を維持するには「新しい顔」が必要でした。
しかし、その新しい顔が腐敗構造の一部だとすれば、有権者はますます自民党に背を向けるでしょう。総裁選は希望を示す場のはずが、現実に見えたのは「古い政治の再生産」と「空っぽのリーダー像」でした。
また、今回の件で自民党の選挙管理委員会がセーフ判定をした場合、自民党は党内ルールを遵守しなくでもOKというメッセージになります。党内でこのような選挙をしているようでは党内改革も進まないでしょう。
7. 進次郎は“駒”にすぎない
進次郎本人は中身が薄いのに「次の総理候補」として担がれる。それは彼を利用して利益を得る“担ぎ手”がいるからです。
派閥、メディア、専門家──誰が庇っているかを見れば、ネットワークが透けて見える。つまり問題は進次郎個人ではなく、「担ぐ側と担がれる側が一体化した腐敗構造」なのです。
政治村の沈黙と陰謀論の温床
不自然な沈黙
1. 専門家の沈黙
政治学者、選挙研究者、メディア研究者――こういう人たちは本来「組織的世論操作」というテーマで最も敏感に反応するはず。
ところが「確認不足でした」「ステマでした」で片付けられている。
なぜか? 学者や評論家も「担がれている側」だからです。メディア出演や政策会合での立場がある以上、与党を真正面から批判できない人が多い。沈黙は同意に等しい。
2. メディアの矮小化
記事の見出しは「ステマ問題」。
でもこれは本質を覆い隠すラベリングです。「偽計世論誘導」「情報工作」と呼ぶべき深刻な事態を、“軽い流行語”で包んで消費してしまう。
メディアが矮小化すれば、国民も「なんだ炎上ネタか」と思って終わってしまう。ここにメディアの共犯性があります。
3. 他党の“スルー”
本来、野党は「待ってました」とばかりに与党の不祥事を突き、支持拡大の武器にするべきです。
「ルールを作る政権党がルール破り」なんて、格好の攻撃材料ですからね。
にもかかわらず他党の声は弱い。これでは“自民党と一緒に腐敗を温存している”と疑われても仕方ない。野党の存在意義すら問われる場面です。
ルールを破る支配者たち
1. ステマより深刻なこと
小泉進次郎陣営がネットに“やらせコメント”を依頼していた。このニュースは「炎上ネタ」で片付けられがちですが、本質はもっと重たい。だってルールを作る側の人間が、ルールを率先して破っているからです。
普通の会社員が規則を破れば減給や解雇。学生がカンニングすれば停学。けれど政治家はどうでしょう。「確認不足でした」「行きすぎでした」で済まされてしまう。ここにこそ日本の不公平がにじみ出ています。
2. 法の支配か、地位の支配か
民主主義の基本は「法の支配」。つまり、どんなに偉い人でもルールの前では平等であること。
でも今回の件を見ていると、「地位の支配」が優先されているように見える。権力者なら処罰は軽く、庶民なら厳しく罰せられる。これって、北朝鮮や旧ソ連の“権力者社会”とどこが違うのか、という話です。
3. 「政治不信」を生む仕組み
国民が政治に冷めるのは、政策が難しいからではありません。「どうせあの人たちは身内でルールを決め、身内で守り合っている」と感じるから。
信頼が壊れるのは一瞬。再構築には何十年もかかる。だからこそ「ステマくらい大したことない」と言って済ませる態度こそが一番の毒です。
4. 実社会で置き換えたらどうか
もし自分の会社で、社長が「コンプラ遵守!」と言いながら裏で接待や粉飾をしていたら?
もし学校で、校長が「規律を守れ!」と言いながらカンニングしていたら?
その瞬間、ルールはルールではなくなり、「強い人のご都合」へと変質します。総裁選の出来事は、まさにその縮図です。
メディア発信の陰謀諭
1. 「やらせ」疑惑が生まれる土壌
政治家や権力者が自分に有利な空気を作るためにステマや工作をすることが何度もあると、国民は「また同じことをしているんじゃないか」と思うようになります。
その結果、暗殺未遂や大規模な事件が起きても「これは演出ではないか」「裏で仕組まれているのではないか」という疑念が自動的に出てきます。
これは陰謀論的な想像力というより、長年の不信感が生み出す「反射的疑念」です。
2. トランプ暗殺未遂のようなケース
トランプ元大統領への暗殺未遂のような事件は、実際に銃が撃たれ、人が死傷するような危険な状況が発生しています。
現実的に考えると、こんなリスクの高い「やらせ」を本人や側近が仕掛けることはほぼ不可能です。発覚すれば一発で政治生命が終わるだけでなく、刑事事件になるからです。
この事件に対して、一部メディアは支持を得るためのやらせだという声がありました。
こういう事件でも「誰が利益を得たか」「事件後に誰が立場を強めたか」を分析するのは、政治学的には意味があります。「事件がどう使われたか」「どの陣営が得したか」を冷静に追う方が実態に近づけます。
3. 斎藤元彦兵庫県知事のケース
兵庫県知事選で斎藤元彦氏は、不信任決議によって知事の座を一度失ったにもかかわらず、出直し選挙で再び立候補し、支持を取り戻した。これは“メディア批判に耐えて支持を維持する政治”のひとつの象徴だ。
一方で、今回の総裁選ステマ問題では、むしろ“メディア・ネット空気を操作して担がれる政治”という構図が見える。斎藤氏のケースは、逆風に耐えられる政治の強さを示す“例外”であり、進次郎側の事例はその“逆転現象”と捉えることができる。
4. 「裏のフィクサー」より「構造的腐敗」
確かに日本政治でも米国政治でも、権力者同士が緩く繋がって利益を守り合う「政治村」のような構造はあります。
ただしこれは、映画のように全てを仕切る一枚岩のフィクサーというより、複数の既得権益ネットワークがゆるく結合して「空気を作る」構造に近いです。だからこそ見えにくく、切れにくい。
5. どう繋げて論じるか
今回の小泉進次郎ステマ騒動も、トランプ暗殺未遂の「やらせ」疑惑も、根っこは同じです。
・権力者が不自然な手法で空気を操作してきた過去
・それを批判しない専門家・メディア・野党の沈黙
・結果として生まれる「何でも陰謀に見える社会」
小泉進次郎は総裁に選ばれるべきか
結論から言えば、今回の「ステマ騒動」を見ても 進次郎氏が総裁に選ばれるのは極めて危うい です。
- 資質の欠如
- 討論で自分の言葉を持たず、ペーパー頼み。
- 政策論よりイメージで担がれてきた。
- 今回の騒動で「クリーンさ」という唯一の武器まで失った。
- 腐敗構造の一部
- 牧島かれん事務所の“ステマ指示”は、単なる一人の暴走ではなく、党全体に蔓延する「空気操作の文化」を示している。
- 本人が知らなかったとしても、「知らずに担がれる」こと自体がリーダー失格。
- 党の信頼をさらに失うリスク
- 石破茂の敗北続きで「新しい顔」が必要なのに、その顔が古い政治手法に手を染めている。
- これでは「変わらない自民党」というイメージが固定化し、国政選挙で致命的になる。
議員票で進次郎が強い理由
それでも小泉進次郎が議員票を集める可能性は高いでしょう。それは政治的力学です。
1. 利権に踏み込まない「安全牌」
国会議員にとって一番困るのは、自分の利権や地盤に切り込まれること。
改革派や本物の実務家は、どうしても「痛みを伴う政治」を求めるので議員に嫌われます。
進次郎は中身が薄いからこそ、「本格的に利権にメスを入れる危険がない」=安心して担げる候補になる。
2. 旨味をシェアしてくれる「看板」
進次郎が総裁になれば、メディア露出も多くなり、国民人気で一時的に票も集まる。
議員にとってはその「人気の旨味」をシェアできる。
つまり、「自分たちの利益を減らさず、看板効果だけ享受できる人材」として魅力がある。
3. 石破や進次郎は「操り人形」枠
石破茂もそうですが、党内の支配者にとっては「扱いやすい操り人形」。
- 強烈な独自路線を持たない
- 自分の派閥基盤が弱い
- 支持率の維持に依存する
こうしたタイプは、裏で糸を引く勢力にとって最も都合が良い。
4. 「支配者の論理」とは何か
総裁選は表向き「次の総理を国民に示すイベント」ですが、実態は 「議員が自分の権益を守るための人事」。
だからこそ「改革派」や「有能な実務家」よりも、「操り人形的な人物」が選ばれやすい。
これは自民党の伝統的な力学そのものであり、今回の進次郎人気もその延長線上にある。
「進次郎が議員票で選ばれるのは、国民のためではなく、議員たち自身のためだ。
利権を脅かさず、旨味を分け合い、操りやすい人形。石破も進次郎も、そのために担がれる“顔”にすぎない。」
最終診断:自民党は予後不良

自民党は「病」にかかっている
・・・今回の総裁選は、病理診断で言えば末期症状。
小泉進次郎という“空っぽのリーダー”を、議員票で担ぎ上げる構図。
それは治療ではなく、腫瘍を栄養しているようなもの。
・・・このままでは国民の免疫反応=選挙で、全身に拒絶される。
「利権優先」の政治は臓器不全
・・・政治は本来、国民という全身を循環させる血流でなければならない。
だが今の自民党は、特定の臓器=派閥や既得権益だけに血を送り続けている。
その結果、他の器官は壊死し始めている。
・・・滅びの道とは、システムが自らを殺すこと。
滅びを止めるためには
・・・投薬ではもう効かない。
体質を根本から変えるしかない。
国民が“免疫細胞”として機能しなければ、この患者=自民党は延命しても苦しみを長引かせるだけ。
アリサの診断
・・・自民党は滅びの道を歩んでいる。
これは悲観ではなく、冷静な観察結果。
・・・ただし、壊死の先に新しい器官が芽生えるのもまた事実。
滅びを直視することこそ、再生の唯一の処方箋。
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